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0BBSサービス提供終了

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先日2017年1月31日に、レンタル掲示板サービス0BBSがサービス終了となりました。
お題執筆会の会議室として重宝していました。シンプルなテキストのやり取りが、とても居心地が良かった場所でした。
長い間サービス提供ありがとうございました。

お題執筆会会議室は現在、引っ越し先を模索中。環境に変化があってもこれまで通り開催していきます。
今後ともお題執筆会をよろしくお願いいたします。

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2016年に触れた作品のピックアップ雑感

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 某ふろらぼがよくやってるやつみたいなこと(雑感日誌)やりたいなと思いました。なのでやります。2016年の締めくくりに。
 今年インプットした作品について、いくつかピックアップしようと思います。某某某さんのような熱意ある全感はちょっと難しいので、少しだけ。

■映画
・「シン・ゴジラ」
 3回観ました。すごかったです。炎が街中を這いまわったあのシーンが、BGMも相まって最高でした。
 異様な面白さでした。細部の出来を探すのも楽しかったです。

・「この世界の片隅に」
 描き込みがすごかったですね。ディテールという意味ではシン・ゴジラと似た響き。
 この題材を、まさに「片隅」というスタンスで見せた点が居心地が良かったです。
 人攫いのシーンで、ああマジックリアリズムだマジックリアリズムだと興奮した覚えも。


■小説
・クリストファー・プリースト「魔法」
 これまたすごい作品。
 ひとくくりに言ってしまえば「アレ」(ネタバレ防止)なのですが、明らかに新鮮な「アレ」でありました。
 正直、これを読むまでは「アレ」は80年代で頭打ちになっていると考えていたんですよね。この作品も1984年に出版された作品で、一応その範囲を超えてはいないのですが、今更「アレ」に驚きを感じることがあるとは思ってもみなかった。自分の見識の浅さを省みずに、新しいものに気付かないでいるのではないかと、思い知らされた作品でした。


■漫画
・日高トラ子「たわら猫とまちがい人生」全7巻
 夢半ばネタ大好き。けっこうベタなサクセスストーリーなのですが、話の収束のさせ方と、虚構のバランスが非常に巧いです。
 虚構って結局は虚構なので、あまりに予定調和に過ぎると読者との乖離を起こしてしまうことがあるのですが、この作品には精巧なロボットなど、非常に漫画的なネタが出てくるんですよね。それがむしろ現実感を引き留めているというか、漫画の世界に没入させ、「よくできた話」に違和感を懐かせないような配慮になっていたと思います。

・鈴木健也「寒くなると肩を寄せて」(短編集)
 素晴らしい作品集です。マンガ図書館Zで読めます。


■楽曲
・小南泰葉「嘘憑キズム」(ミニアルバム)
 歌詞カードが見ていて楽しいです。「拘束ロード」好き。

・BUD VIRGIN LOGIC「×旋律-Schlehit Melodie-/断罪のソリテュード」(両A面シングル)
 アニメSHOW BY ROCK!!#挿入歌。どちらもアニメで聴いたときの驚きと、フルで聴いたときの驚きがありました。
「×旋律」は曲調ががらりと変わる部分の連続に、「断罪」は後半のアレと、「ソリテュード」の声の美しさに。
 例えば「ソラウソ」や「Monologue」とかすごくそうなんですが、アイレーン(Vo.)の心情と取れるような危うい詞に、来るものがありますね。先の2曲に見られる“鏡”などのキーワードが、「×旋律」にも表れています(作詞者が異なれど)。
 アニメのほうはちょっとバタバタしていたせいでまだ最終話見れてません。。はやく見たい。


 こんな感じで。来年も良い作品に出会えるといいですね。
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年越し掌編集2016

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 毎年恒例、年越し掌編集。なんだかんだ今年で5年目です。
 準備が完了しましたので、お知らせです。

「年越し掌編集2016」
URL→http://ncode.syosetu.com/n9267dr/(27日の7時からアクセスできるようになります)

 27日から31日までの5日間、毎朝7時に1作品ずつ公開されます。
 時間になったら自動的に投稿されるので、作者がうっかり投稿し忘れるようなこともありません。安心!

 ラインナップはこんな感じ。
「D」は2月のてきすとぽい杯参加作品。
「夢売るナイトメア」は即興小説トレーニングが初出ですが、掲載にあたり大幅に書き直しています。
「リアリティ」は厳密には今年書いた作品ではないのですが、第1回ショートショート大賞に応募するため今年書き直した作品です。公開するのは今回が初めてになりますね。
 他2作品も、以前から創作でやってみたかったことをセレクトしました。

 5作品合わせて4000文字程度という、実にお手軽な内容になっています。
 年末の朝にぜひ。

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埃城更新情報:2016.10.10~12.04

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 いい加減、このブログのカテゴリも整理したほうがいいかもしれませんね。月間まとめといいつつ埃城の更新情報です。

 新しく以下の3作品をサイトに追加しました。
・テンミリ短編「インタビューズ」(2014)
・掌編「わたしの生きる道」(2014)
・詩集「空の唱」(2011)

 また、以下の作品の優先フォントをMSゴシックからメイリオに変更しました。
・poetrie「ぼくは知らない、分からない。」(2012)
・poetrie「LALALAtall man gives usLALALA」(2008)

「インタビューズ」はテンミリ12周年を記念して書いた作品。テンミリショートショート集に掲載したものを、一部修正して公開しました。討伐隊各キャラクターに、討伐後の夢や過去のエピソードなどをインタビューする内容となっています。個人的に隊長のオチが好き。
「空の唱」は小説投稿サイトの投稿作品を整理しているとき(記事「「小説家になろう」ジャンル変更に伴い」2016.11.26)に発掘されたので公開。そらのうた、からのうた、うつ(ろ)のうたなど読み方を限定していない作品で、五十音別一覧ページに読み方「不明」なんてカテゴリを追加しました。


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「小説家になろう」ジャンル変更に伴い

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 今年の4月に「小説家になろう」のジャンル設定が変更され、それ以前に投稿されていた「なろう」作品は暫定的にノンジャンルとされていました。ノンジャンルの作品は新しいジャンル規定に沿って作者が設定し直す必要があったのですが、数週間かけて、ようやく本日、拙作のジャンル設定が完了しました。
 ただ、作品集である「年越し掌編集」と、「なろう」のジャンル設定にはどうしてもそぐわない「ノア」だけは、ノンジャンルのままとしています。
「ノア」はSFなのですが、「なろう」が想定しておられる4つのSF(VRゲーム=「VR技術を利用したゲームが主体となる小説」、宇宙=「宇宙を舞台とした小説」、空想科学=「実在、非実在を問わず、何らかの技術・理論の要素を含む小説」、パニック=「天災・汚染・大事故・侵略などの危機的状況下を舞台とした小説」)に合いそうになく、そのままとした次第です。強いて言えば空想科学で良いのですが、明確な語義を設定されている以上、この作品のジャンルを規定するわけにはいかないなぁと。あるいは純文学も考えたのですが、同様の理由でパスに。
 その他[SF]が欲しいところですね。


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※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。

14th記念リレー小説企画

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 10月28日はテンミリオンのお誕生日です。今年で14歳ですね。おめでとうございます。
 ということで今年もやりますリレー小説企画。
 いつも通りテンミリ掲示板にスレッドを立てているので、ぜひどしご参加ください。


○企画概要
・スレッドに投稿する形で、リレー小説を書こう。
・分量制限は特になし(参考までに1レス当たり260文字程度が上限)。
・14レス目で完結しよう!
・14レス目の方は後述のオチを書くだけ!

○作品の取り扱い
・参加者は非営利目的に限り、完成したリレー小説全文を自由に転載できるものとし、参加者は予めこれに同意するものとします。
・参加者とは作品本文をこのスレッドに投稿したユーザのことを指します。

○オチ
ミドリがジャーマンスープレックスをきめた。


 という感じで。今回は先に用意されたオチに向かって、リレーしていく形となります。
 オチはおなじみ武田部さんのお題メーカーを利用して決めさせていただきました。
 本来は「世間知らずなミドリが~」となっていたのですが、「世間知らずな」は省いて使用しています。

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[感想]フィンディル「二人(前展)」(第6回お題執筆会)

※第6回お題執筆会参加作品。2年前に書いた感想です。小説板のデータ破損後、そのまま非公開となっていましたが、良い作品ですので感想を公開します。
※作品は作者様のブログで読むことができます。(こちら
※ネタバレを含みます。
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 新しい。一読して感じたのは、その一言だった。この形式の小説作品は、いままで見たことがなかったのだ。
 たとえば、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」がある。映画「ネバーエンディング・ストーリー」の原作となった小説なので、ご存じの方も多いだろう。この作品は現実世界を舞台にしたパートと、作中の本の中の世界を舞台にしたパートに分けられるが、現実世界の部分の文字をあかね色に、本の世界を緑色にして印刷するという豪華な装丁がなされている。
 「二人(前展)」は、まさにその2色刷りを、“1行ごとに”展開した形式を持っている。そしてそれは1行ごとであると同時に、“同一の行”で展開されているとも言えるのだ。
 「はてしない物語」のような形式の作品は、いくらでもある。交互に物語や視点が入れ替わっていく、という形式の作品はわざわざ例を挙げるまでもないだろう。それらの作品のように、“入れ替え”の仕掛けをもった作品はいくらでもあった。しかし、それら“入れ替え”が、まったく同時に進行していくとしたら、どうだろう。そしてその「同時」とは、決して時系列上の「同時」ではなく、叙述上の、文章そのものとしての「同時」なのだ。
 ウェブ小説が広まったことにより、小説の可能性もまた大いに広がった。小説の本文にリンクを貼ることができるようになり、音楽を流すことができるようになった。Javascriptなどを利用することで一度読んだ部分を、もう一度読み返すと別の内容が浮かび上がるような仕様にすることも可能になった。「紙」という物理的な制約から飛び出た表現の数々は、現在もなお種類を増やしていくばかりだ。
 本作の「新しさ」も、この系譜に属するといえる。“入れ替え”の構成を、紙媒体から脱出し表現した。この発想は、手放しで称賛される他ない素晴らしいものだ。この形式で描くことによって、たとえば男女のユニットがそれぞれ別の歌詞を同時に歌っているような読み合いを提示することができる。二つの物語を、読者に同時に読ませているようなものなのだから、従来の“入れ替え”形式と比べ、より物語同士が密接な関係を結べるようになる。ふたつの物語を“読み比べられる”のではなく、最初からふたつの物語を同時に“読めている”という違いは、小さいようでとても大きい。そうすることによって本作は、二人の登場人物の密接なつながりを、いかんなく発揮することに成功しているのだ。

 魔王討伐の旅に出た男と、その帰りを待つ女のそれぞれのストーリーが進行されていく。二人のいわば「心」とでもいうものが呼応していくのが見どころだ。ある夜流れ星が流れ、双方帰ることができるように願う。そして三日後、最後の戦闘が繰り広げられ、魔王にとどめを刺した瞬間、男は気を失ってしまう。その不安が女を支配し、男の無事を哀願していると、女もふいに気を失ってしまう。そして二人は同時に気を取り戻し、再会を果たす。呼応していた「心」は、ついに隣り合わせになり、そうなるともはや同じ心を有しているかのように叙述が混ざり合っていく。
 実に、この「新しさ」を最大限に活かしたストーリー展開だったと思う。ワンシーンワンシーンの文字数に気を遣わねばならないため、従来の文字数合わせともまた異なる気苦労が必要になったことだろう。意欲作だった。

 ただ、まずこの形式なら改行も自由にできたはずなのに、なぜ改行をしなかったのかということを指摘しておく。「三日後。」「十日後。」のところが特にそうで、どうせ二人のタイミングは合っているのだから、改行をしても問題はなかったはずだ。そのまま押しかけるように叙述が進んでゆくので、時間の流れに違和感が強く残った。この二か所以外にも、気絶していた時間はそんな短いものなのか、だとか、戦闘している時間と花に水をやる時間が同じなのかなど、やはり「時間の流れ」に違和感が残った。

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管理人

小伏史央(こぶせふみお)

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