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第8回お題執筆会・企画終了/感想返信に代えて

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 第8回お題執筆会の投票が締め切られ、賞が決定しました。掲示板、小説板でも発表いたしましたが、結果は以下の通りです。

世界観賞:該当作品なし
ストーリー賞:「運命論と恋愛小説」
エンターテイメント賞:
消しゴムは全てをかっ消す
キャラクター賞:
鎧の男

発想力賞:鎧の男
描写力賞:
僕は消しゴムの跡を浚う
活用力賞:
僕は消しゴムの跡を浚う
最優秀賞:
僕は消しゴムの跡を浚う運命論と恋愛小説

(投票内訳はこちら→http://enq-maker.com/result/eG7tZzb
 最優秀賞が同数票で2作並ぶという結果となりました。どちらの作品も特に完成度が高く、それぞれ心を動かす力のある作品だったと思います。「僕は消しゴムの跡を浚う」はその上質なメタファーの数々が描写力賞を同時に勝ち取っていき、「運命論と恋愛小説」は新鮮で胸を突く恋愛ストーリーがストーリー賞も持っていきました。また、「僕は~」はお題・制限の使い方も優れていたため、活用力賞も獲得されています。ほか、安定した面白さを誇った「消しゴムは全てをかっ消す」がエンターテインメント賞を、拙作「鎧の男」がキャラクター賞と発想力賞を得ています。惜しくも受賞とならなかった「ブルーミング」も、モラトリアムを内面と外面から切り取った素敵な作品でした。
 今回、「アイコンを必ず使用」という制限のため、視覚的にも工夫をこらした作品が多かった印象でした。やはりテンミリ小説投稿板にしかない本文のスタイルといえば、テンミリキャラを模したアイコンの存在ですから、今回の企画でこのように華麗に活用されて、満足するラインナップだったと思います。また、お題のひとつ「第三の壁」は、自分が提出したお題となるのですが、この掴みどころの見つけづらいお題をみなさん良くぞ調理されているなと楽しかったです。ありがとうございました。
 さて、この発表をもって第8回お題執筆会は無事終了です。改めて、ご参加ありがとうございました!



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 前回に引き続き、今回も感想返信をするつもりはなかったのですが、今までにいただいたご感想で少し悔やみ入るところがあり、記録の意味も込めて少し私事を書くことにします。拙作「鎧の男」についです。
 この作品はキャラクター「ジルバ」の“鎧”というものの意味について再解釈した、キャラクター造形に重きを置いた二次創作として書きましたが、それとはまた別に、実験的な要素も含んでいました。ツイッターではあれこれ語っていましたから、ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、「あなた」を一人称として書く、というものです。
 ご存じのとおり、「あなた」は二人称の代名詞として用いられている単語です。しかしその単語を、「私」や「俺」と同じような“一”人称として使うとどうなるか。その結果に期待して書いたのが本作でした。
 どんな文が生まれたかは本文をお読みいただくとして、個人的に、実験とは別の部分で悔しい思いをしてしまう結果となってしまいました。いえ、実験とは別の部分とはいえ、その部分のために、実験が被害を受けている、というような。
 ネタバレとなりますが、2ページ目において、リンが手紙を書く場面があります。手紙の文面と、リンの独り言で物語は幕を閉じるのですが、このページが、推敲不足だった。
お手紙書くのって、難しい」とリンが語っている通り、手紙は未完成で、途中から途切れているのですが、この途切れた先は、“消しゴムで消した”ように見せようという意図がありました。散りばめたピリオドはその消し残しを表現しているつもりでした。しかし、そこに句点も残してしまったために、視覚的に消しゴムで消したように見るには無理があるようになっていたようです。また、手紙の途切れた最後を「あなたは」で終わらせたのも、誤解を生む要因となっていたと思います。自分の意図としては、1ページ目の一人称(ジルバ視点)の「あなた」と、2ページ目の二人称(リン視点)の「あなた」の差異を対比として見せたかった。そしてリンが「難し」くて書けなかった「あなたは」の続きを、リンの知り及ばなかったジルバの内面を、ジルバ視点の「あなた=私」が代弁する、というのが理想の形でした。しかし「あなたは」の続きがそのまま1ページ目の本文に直結するようにも見えてしまって、それらの視点が同一人物だという印象を持たせてしまった。区別できるように手紙の部分はリンの文体が見られるように意識しましたが、足りなかった。手紙の内容としてみると無理があるとご感想でも言及されていましたが、元々1ページ目の地文はリンの視点として書いていませんでしたから、当然のことです。それにリンの視点とすると実験自体が成り立たなくなってしまいますから。
 あれこれと書いてしまいましたが、やはり発展途上。一人称「あなた」と二人称「あなた」の混在は、もっと明快に区別して書かないと混同されるばかりのようです。
 
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小伏史央(こぶせふみお)

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